宇宙ミジンコ討伐隊Official Web Site

Equipment

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Part I

R.N.Elliott「The Financial World Articles」(1939)

R.N.Elliott『Nature's Law』(1946)

ハミルトン・ボルトン『エリオット波動』(改訂新版:2000)

Robert Beckman『Powertiming』(1992)

Steven W. Poser『Applying Elliott Wave Theory Profitably』(2003)

Part II

市場の性質と修正波という名称

修正局面での延長

波形の判断(1)

波形の判断(2)

インジケーター

Part III

適用

市場間分析

更新・表現・表記

傾向


主な更新履歴
18年6月16日 - 公開
18年7月28日 - 「波形の判断」を追加
18年10月28日 - 構成を変更(Part I,II,IIIに分割・編集)
19年7月15日 - 「序」を追加。Part IIに「インジケーター」を追加
- 「序」のiの[4]に『Elliott Wave Principle』に関するツイートを追加


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ロバート・プレクター(Robert Prechter)とプレクターが設立したElliott Wave International(EWI)の見解が現在のエリオット波動の標準的な考え方になっています。[1]

この3冊を読むことで基本的なことを知ることが出来ますが、EWIの無料会員になると、『Elliott Wave Principle』やJeffrey Kennedyの書いたものを読むことが出来ます。[4][5]

また、EWIには株式指数以外に通貨・商品・金利・仮想通貨の無料・有料の分析があり、『Elliott Wave Principle』で書かれていることが、株式指数以外でも有効と考えていることの証左であると考えられます。

2017年にプレクターはAvi Gilburtに受けたインタビュー[6]の中で

などについて話しています。


トレンドの継続が予想できるときに、それに乗るために修正の終わりを捉えるための考え方には

が参考になると思います。

キャロリン・ボロディン自身が『フィボナッチトレーディング』のダイジェストをPDFで公開したり、動画を作成しています。

Guidelines to use my work: https://t.co/tq0XNlmm0F Trading plans next if you are interested in the averages I use

— Carolyn Boroden (@Fibonacciqueen) 2018年12月29日

Basic Swing Trading Plan: https://t.co/MWflNvlLFi

— Carolyn Boroden (@Fibonacciqueen) 2018年12月29日

Basic Day trading plan: https://t.co/LM0SUeFnki

— Carolyn Boroden (@Fibonacciqueen) 2018年12月29日

[1] プレクターのツイッターアカウントはスタッフが運用していて、プレクター自身のツイートではないようです
[2] 以前は出版社のWileyが理論部分を無料公開していました
[3]

宇宙ミジンコ様ありがとうございます。Elliott Wave Tradingの方ももうすぐ当研究所の翻訳版がパンローリングから発売されます。

— 日本エリオット波動研究所 (@jewri225) July 4, 2019
[4]

今週、EWIのデイナさんと話をする機会がありました。

EWIの会員サイト内で『Elliott Wave Principle』を読むことが出来ることや、よかったらこのことを紹介してということでしたので、次のツイートの最後にリンクを貼ります。

— 宇宙ミジンコ討伐隊 (@ladlingcat) September 13, 2019
[5] これは見つかりませんでした

エリオットウェーブ分析初心者でも簡単・正確に波動を知る㊙手法 https://t.co/JnZVkj6vFx #jugem_blog

— elliottwaver (@elliottwaveCEWA) 2018年8月5日
[6] Robert Prechter Talks About Elliott Waves and Socionomics
[7]

プレクターが2017年に受けたインタビューの中でダイアゴナルについて話しています(3a.の部分)。

Robert Prechter Talks About Elliott Waves and Socionomicshttps://t.co/QYcQcLRsPt https://t.co/3xGaaxPPSP

— 宇宙ミジンコ討伐隊 (@ladlingcat) July 31, 2019


ii

「エリオット波動」の全体は大まかに3つに分けられると思います。

私は私の「しこう」(思考/嗜好/志向)に基づいてプレクター以外の考えも採用したり優先順位を高くしています。

このページは「エリオット波動」の色々な考えや私のチャートの(理論的)背景に興味がある人に向けて書いてあり、『エリオット波動入門』や『エリオット波動研究』で十分うまくやっている人はこのサイト/ページを読む必要はないでしょうし、場合によっては有害かもしれません。


Part I

Part Iではプレクター以外のエリオット波動に関する文献・資料について書いています。


R.N.Elliott「The Financial World Articles」(1939)

R.N.エリオットが『Financial World』で書いたエリオット波動に関するもの。

プレクターが編集した『The Major Works of R.N.Elliott』,『R.N.Elliott's Masterworks』の中では「The Financial World Articles」というタイトルで収録されています。

また、Robert Beckmanが『Supertiming』や『Powertiming』にも収録しています。

教科書的な部分に関しては基本的なことしか書かれていませんが、興味深い点はダイアゴナルトライアングルの出現位置です。

私が所持する『Powertiming』に収録されているものでは3波,4波,5波と書かれていると以前ツイートしたときに、『R.N.Elliott's Masterworks』の中では3波か5波と書かれていると日本エリオット波動研究所所長から指摘がありました。[1]

しかし、ベックマンは『Powertiming』で文章でも図でもダイアゴナルトライアングルが4波に出現すると書いているので、何らかの理由でダイアゴナルトライアングルが4波にも出現すると考えていたと思います。[2][3]

Whether triangles are horizontal or diagonal, they will usually be found in IV Wave formations[2]

プレクターとベックマンが入手したものに誤植か何かがあったと思いますが、それ以上のことは謎です。


[1] 19年6月15日現在所長のアカウントは存在していないようです
[2] Robert Beckman『Powertiming』p141,142
[3] 5波に出現するエンディングダイアゴナルは別に説明されています


R.N.Elliott『Nature's Law』(1946)

「自然の法則」が適用できるものは株・債券・商品などの人間の活動であり、この中で進歩的な活動では5波動で上昇するとあります。[1]

『エリオット波動入門』と修正のパターンについて以下のような違いがあります。


[1] R.N.Elliott『Nature's Law』p12,25,27,107
[2] R.N.Elliott『Nature's Law』p37 : Figure 25,26
[3] R.N.Elliott『Nature's Law』p45 : Figure 53
[4] R.N.Elliott『Nature's Law』p112
[5] R.N.Elliott『Nature's Law』p36,37
[6] R.N.Elliott『Nature's Law』p37 - 40
[7]「The Financial World Articles」ではレアパターンとして記述がありました
[8] E波がラインに届かなかったり、ラインを突き抜けることがあることの記述はあります


ハミルトン・ボルトン『エリオット波動』(改訂新版:2000)

A. Hamilton Bolton『The Elliott Wave Principle - A Critical Appraisal』(1960)の翻訳。
『Financial World』で書いたものと『Nature's Law』しか読んでいませんが、R.N.エリオットが書いたことそのものを日本語で知ることが出来ると思います。


Robert Beckman『Powertiming』(1992)

Robert C. Beckmanは『マーケットの魔術師』の中でデビット・ライアンにプレクターとともに名前を挙げられている人物です。
1976年に『Elliott Wave Principle As Applied to the UK Stock Market』、1979年に『Supertiming』を出版し、この『Supertiming』がライアンに紹介されています。

1978年にプレクターの『Elliott Wave Principle』が出版されているので、2人のロバート(ボブ)によって2年の間に2冊のエリオット波動に関する本が出版されたことになります。[1]

そして、

As a consequence of what I consider to be an irreverent and misleading treatment of the Wave Principle in recent years, I have decided once again to direct my efforts to a third presentation of the Wave Principle in the manner in which I believe R.N.Elliott had intended his tenets to be employed.[2]
このような動機で『Powertiming』を1992年に出版しています。

内容は引用の通りR.N.エリオットが書いたことを中心にハミルトン・ボルトンやA.J.フロストを踏まえたエリオット波動の説明になっていると思います。

Part IIで書いたこと以外では

ということなどが紹介されています。


『Elliott Wave Principle』以降のエリオット波動に関する著作への言及もあります。
Glenn NeelyのNeely Methodが新しい考え方であることの紹介やRobert Balan『Elliott Wave Principle Applied to The Foreign Exchange Markets』の外国為替市場での修正局面の起こる割合について紹介しています。[7]

the market spends about 70% of the time in corrective phase and 30% of the time moving in impulse waves of the same degree.[8]
そして、この割合は他の市場にも当てはまると考えられ、それ故に修正局面の分析が重要であると説いています。

スティーブン・ポーザーは“衝撃波は一目でそれと分からないといけない”と書いています。[9]
チャートを一見してどのくらい5波動とカウント出来るかで、この割合が妥当なのかどうか掴めるかもしれません。[10]


『Powertiming』にはペーパーバック版のRobert C. Beckman『Elliott Wave Explained』も出版されていますが、ベックマンが書いたものを読む場合、電子版がある『Supertiming』の方が入手しやすいと思います。

『Powertiming』内にある『Supertiming』との違いについての記述は

というものがあります。


[1] 『Elliott Wave Principle』の初版(1978)から6版(1990)までのサブタイトルは「Key to Stock Market Profits」で、7版(1995)から現在の「Key To Market Behavior」になっています
[2] Robert Beckman『Powertiming』Introduction xxi
[3] Robert Beckman『Powertiming』p180
[4] 「Interpretive Letter」はプレクターが編集している『R.N. Elliott's Market Letters (1938-1946)』と同一と思いますが、正確なことは把握していません
[5] Robert Beckman『Powertiming』p133
[6] Robert Beckman『Powertiming』p171
[7] Robert Beckman『Powertiming』p216
[8] Robert Beckman『Powertiming』p148
[9] Steven W. Poser『Applying Elliott Wave Theory Profitably』p23
"Impulse waves should be easily recognizable"
[10] ポーザーが謝辞で名前を挙げているRichard Swannellが修正波の出現割合などの統計を取っていたと記憶しています。これらのデータを読むことが出来るサイトが以前はありましたが、現在は見当たりません。
[11] Robert Beckman『Powertiming』p137
[12] Robert Beckman『Powertiming』p181


Steven W. Poser『Applying Elliott Wave Theory Profitably』(2003)

教科書として読むと、理論部分に関しては基本的なことしか書かれていないですが、4章の「エリオット波動は株式市場以外で機能するか」は重要だと思います。

この章の中で

などの記述があります。

これは『Nature's Law』の中の「人間の進歩的な活動は5波動で上昇する」[1] 、「株と特許はともに5波動で上昇している」[2]と通じるものがあると思います。[3]

そして、ハミルトン・ボルトン『エリオット波動』(改訂新版:2000)の「解説 エリオット波動・再考」で書かれている

経済成長が長い下降期に入ったなら「3波で上昇、5波で下落」となる可能性もあるのではなかろうか。[4]
外国為替相場では当該2国ともにインフレ率があるわけで、実質インフレ率が高い通貨の上昇が5波動になるのだろうか。[4]
に対する答えの一つにもなると思います。

また、

米国には、商品先物は「3波で上昇、3波で下落」という研究報告もある。[4]
とあり、これはポーザーが紹介しているTony Plummerの『Forecasting Financial Markets』(1991)のことかもしれません。


リック・ベンシニョール『魔術師たちのトレーディングモデル』の第8章がスティーブン・W・ポーザー「エリオット波動理論の利用法」ですが、大したことは書いてないと思います。


[1] R.N.Elliott『Nature's Law』p107
[2] R.N.Elliott『Nature's Law』p71
[3] 世界知的所有権機関の2001 - 2015の日米独の特許件数を見ると、13年以降日本は大きく減少しています(グラフ)。このことは日経平均株価を5波動構造で上昇すると考えて波動分析を行うことが不適切であることを示唆しているかもしれません。
[4] ハミルトン・ボルトン『エリオット波動』p155 - 158


Part II

私は4波というには大きすぎるように感じるパターンを何度か経験し、混乱した結果、ポーザーの言う株式市場とそれ以外では性質が違うということに完全に同意しています。

そのため通貨・債券・商品市場では3波構成(3 swing series)を重視していますが、ポーザーとは違い株式市場でも5波動構造(5 wave structure)が適用出来るものと3波構成を適用したほうがいいものがあると考えています。

「市場の性質と修正波という名称」ではこの観点から、市場の性質や名称の違和感について書いています。

「修正局面での延長」では延長が起こらないとされる位置や波形などについて書いています。

「波形の判断」ではディグリーの変化や特定のパターンの判断について書いています。

「インジケーター」では「波形の判断」を踏まえて、よいインジケーターの条件などについて書いています。

また、説明の簡略化のために、Part II以降で使う例は上昇時のものとして書いています。

市場の性質と修正波という名称

プレクターは『エリオット波動入門』の第1章の「用語の補足説明」の中で「進歩波(Progressive Wave)」「後退波(Regressive Wave)」「進歩・後退波(Proregressive Wave)」という用語を使っていますが、株式市場/株式指数の中で進歩的なものが綺麗な5波動構造で上昇していると考えています。[1]

その国が進歩的かどうかという判断の指標には特許や学術論文の量や質、人口などがなりうると思います。[2][3][4][5]

また、指数の構成としてアメリカの小型株の指数であるラッセル2000や指数の構成に批判がある日経平均株価などは進歩的な活動を示していない可能性があると考えています。[6]

当サイトではS&P500,DAX,FTSE100は長期右肩上がりの5波動構造でIBEX,AORD,日経平均株価などは3波構成の市場と判断しています。[7]


進歩的ではない上がったり下がったりする循環型の市場では、いわゆる修正波の連続で上下すると思っていますが、この場合、メジャートレンド方向の動きに対してもそれを修正波と呼ぶことなります。
状況と名称が一致していないことが起こるために修正波という言葉を使うことはいいことだと思いません。

3波構成をどうトレードするかという点ではプレクターの以下の言葉が重要になると思います。

いろいろな修正パターンの研究結果から得られる最も重要なひとつのルールは、「修正波はけっして5つの波とはならない」ということである。推進波だけが5つの波となる。こうした理由から、メジャートレンドとは逆方向の最初の5つの波の動きは、修正局面の終わりではなく、その一部にすぎない。[8]
このようなことをElliottwave-Forecastは「Incomplete Elliott Wave Sequence」のように表現しているようです。[9]

単純に表現すると(a) - (b) - (c) - X - (a)という「5」が出現した場合、次の(b)で買って(c)で売るということだと思います。


[1] R.N.エリオットは『Financial World』でprogressive phase,progressive wave,correction of the correctionという表現を使っています
[2] 世界知的所有権機関
[3] 科学技術指標2016 研究活動の国別比較
[4] 論文ベンチマーキング調査専用ページ
[5]

世界の株式は世界人口増加のため今後も長期上昇。人口減の日本は長期下落するのがメインシナリオです。

— 相場サイクル分析 (@w3196) 2016年3月13日
[6] 宮川公男『日経平均と「失われた20年」』
[7] 性質とは別に取引時間もチャートの形に影響を与えていると思いますが、これについてはよく分かりません
[8] パンローリングの『エリオット波動入門』の紹介サイト
[9] NZDUSD Incomplete Elliott Wave Sequence


修正局面での延長

Extentions also occur in bear markets.[1]
Extentions occur only in new territory of the current cycle. That is, they do not occur as corrections.[2]
A Zigzag does not elongate, but it may enlarge or double,(図を参照という部分のため省略)Whether a zigzag is single or double, its corrective character remains the same.[3]
Whether or not wave C of an inverted flat is elongated or not it still remains corrective.[4]

R.N.エリオットは『Financial World』と『Nature's Law』では修正局面での延長について「ある」から「ない」に変わり、「ジグザグ」と「フラット」では有無が違っています。

ハミルトン・ボルトンは縦型のフラットの図は掲載していますが、ジグザグの延長の説明はせずに以下の1行だけこのテーマについて書いています。

エクステンションは訂正には起こらない。[5]

ベックマンは簡潔な説明ともう少し詳しい解説をしています。

Remember Elliott's Rule regarding extensions. Extensions are unlikely to occur in corrective waves.[6]
Corrective Wave 2 and 4 can never be subject to extensions.[7]
(下方向の5波動が起こったとき)Impulse Waves 1,3 and 5 of the downward cycle could then be subject to extensions. The "A","B","C", upward corrective waves in a downward cycle would not be subject to extensions.[8]
縦型のフラットについてはその部分を現代の表記にすると「C - (1)がB - (b)を超えると警戒した方がいい」とあります。[9]

進歩波の5波動といわゆる修正波の5波動(特にジグザグ)では延長の有無について違いがあることが3波目の長さに影響を与えていると思います。

どちらの5波動にも衝撃波という名称を使うことは混乱を招くように感じているので、

のような表現を使う方がいいのではないかと思っています。

あるいは延長の有無だけではなくて長さや見た目の綺麗さなども含めて、教科書で「衝撃波」と解説されるものを「5波動」と「衝撃波の性格/Impulsive Character」に分離し、

のような表現を使うことも出来るかもしれません。

トレードに関してはジグザグで修正が進行しているとカウントする場合、最後の5波目がFR50 - 76.4/FE100 - 138.2に到達したときに逆指値に88.6/161.8を使って買うといいことになると思います。

縦型のフラットの可能性がある場合は、最初からトレードしないことを選択するか、もう少し深いところまで待って逆指値を起点において買ってもいいかもしれません。

WXYの場合も、逆指値を88.6/161.8に設定し、買うタイミングに全体のFRとWとYのFEとY内部のFEを使うといいでしょう。


[1] Robert Beckman『Powertiming』p244(『Financial World』Part IX)
[2] R.N.Elliott『Nature's Law』p42
[3] R.N.Elliott『Nature's Law』p45
[4] R.N.Elliott『Nature's Law』p33
[5] ハミルトン・ボルトン『エリオット波動』p51
[6] Robert Beckman『Powertiming』p121
[7] Robert Beckman『Powertiming』p100
[8] Robert Beckman『Powertiming』p102
[8] Robert Beckman『Powertiming』p125


波形の判断(1)

ある5つの動きが5波動(5wave)かどうかの判断材料として

が有効と考えています。

In an advance, the volume of wave 5 does not exceed the volume of wave3; occasionally it is less.[1]
通常では第5波の出来高は第3波よりも少ない。[2]
In a third wave, RSI can remain overbought for a very long period.[3]
I found that even though high 14-day RSI's(above 78) typically warned of impending correction, they almost never signalled a major top if this was the first time RSI reached that high level in that active market cycle.[3]
Wave5 needs to come with RSI divergence[4]

ダイアゴナル


以前CurrencyWavesという人がウェッジ型ダイアゴナルのときはスローストキャスティクスもウェッジ型になっていると分析していました。

内部の構造については序のiの[5][6]も参考になると思います。


[1] R.N.Elliott『Nature's Law』p111
[2] パンローリングの『エリオット波動入門』の紹介サイト
[3] Steven W. Poser『Applying Elliott Wave Theory Profitably』p36
[4] Elliott Wave: The Basics of Now & Then (Recording)
41:45 -


波形の判断(2)

ディグリーの変化


価格だけではなく出来高/RSIも水平線とトレンドラインを使うことでディグリーの変化を判断しやすくなると思います。

ディグリーの変化を見るためには、トレンドラインを引くという手段がある。[1]


トライアングル


プレクターもベックマンもトライアングルでは出来高が減少するとしています。

Elliottwave-Forecastは、トライアングルなら価格もRSIも同じようにトライアングルになると言っています。

通常では出来高の減少とボラティリティの低下を伴う横ばいの動きとなる。[4]
In character with the triangular formations, will be the tendency for the volume of trading activity to have steadily diminished[5]
RSI also needs to support the triangle in every time frame[6]

イレギュラートップ/ボトム


ベックマンは、5波動の後に高値を更新したときに、それがイレギュラートップなのか延長が起こっているのかを見分ける(内部波動を見ること以外の)手がかりに高値更新時の出来高を見ることを挙げています。[7]

高値更新時の出来高が5波動目よりも少ないとイレギュラートップの可能性があるということですが、このことはイレギュラーボトムの(b)波の時のオシレーターの値が(a)の起点の値を上回ることも意味しているかもしれません。


[1] ハミルトン・ボルトン『エリオット波動』p29
[2] Robert Beckman『Powertiming』p174
[3] What’s Next Investing Opportunity in Stock Market?
(例) 11:45 -
(例) 53:30 -
[4] パンローリングの『エリオット波動入門』の紹介サイト
[5] Robert Beckman『Powertiming』p148
[6] Elliott Wave: The Basics of Now & Then (Recording)
(解説) 1:24:50 -
(例) 1:45:00 -
[7] Robert Beckman『Powertiming』p173


インジケーター

エリオット波動の概念を使ってトレードする場合、以下の条件を多くの場合満たすインジケーターがいいインジケーターではないかと考えています。

Nearly all momentum indicators provide the same basic information. There are hundreds of them, because they are easy to construct, especially with computers. I don't chart rates of change anymore because I can tell what they look like just by looking at prices. But momentum analysis is not simple. In the stock market, slowing momentum nearly always precedes reversals, but slowing momentum does not mean a reversal must follow.[1]
Momentum indicators classically diverge at the end of moves. This is quite common at the end of a fifth wave or a C wave. Of course, a mere divergence not enough to signal the end of a trend.[2]
TDデュレイション・アナリシスはオシレーターの値がバンドの下もしくはバンドの上にいた日数を数え、その長さに応じて、売られ過ぎ・買われ過ぎが「軽い」のか「極端」なのかの区別を行うのだ。[3]

波形の判断(1)での引用と合わせて考えると、「5wave = ダイバージェンスあり」は「3swing = ダイバージェンスなし」と考えていいのかという疑問が生じます。
RSIが5waveのときだけダイバージェンスがあることが多いならば、FRとFEが重なるエリアに到達したときのRSIの状況で買っても大丈夫そうなのか、危険なのか判断できるかもしれません。

トレードを始めた頃から、図書館で借りて読んだトーマス・R・デマーク『デマークのチャート分析テクニック』を利用していますが、デマークは、終値だけではなくて、高値・安値も重視しています。
そのため計算式に最高値・最安値が含まれるスローストキャスティクスを使い続けていますが、スローストキャスティクスは5波動の3波目では売られ過ぎ・買われ過ぎが継続していることが多いと思います。

デマークが考案した高値や安値が含まれるTDデマーカーやTD ROC IIはRSIよりもダイバージェンスがあることが多く、3swingの終了の判断には有効ではないと思います。

しかし、TDプルラリティのアイデアを使ったインジケーターの場合はこれら2つよりダイバージェンスが発生していない気がします。

TDシーケンシャルも日足・週足で利用していますが、これも「9」が出現した時の状況が、判断の材料になると思います。

デマークはTDチャネルという高値・安値移動平均線に一定の割合を掛けたチャネルも考案しています。
これとボリンジャーバンドを組み合わせて応用した高値・安値EMAの±2標準偏差のバンドはボリンジャーバンドよりも突き抜けることが少なくなるため、延長の有無や逆張りが危険かどうかの判断に有効と考えています。

TDシーケンシャルやTDデマーカー(Demarker)はTradingviewで既に公開されています。TD ROC IIやTDプルラリティ(TD Plurality)を参考にしたもの、高値/安値EMAを使ったバンドなどのTradingviewのスクリプトは別のページで公開しています。

[1]Robert Prechter Talks About Elliott Waves and Socionomics
[2] Steven W. Poser『Applying Elliott Wave Theory Profitably』p36
[3] トーマス・R・デマーク『デマークのチャート分析テクニック』p32


Part III

Part IIIでは当サイトについて書いています。


適用

当サイトではエリオット波動理論を非伝統的に解釈し、

相場には「3」と「5」に基づくパターンがあり、どのような形であれ「5」の出現がトレンドの継続を示唆している

という考えの下でチャートを分析しています。

トレンド局面ではどのようなパターンで高値を更新したのかによって、ただの予想のチャートと、予想に対してより合理的な確信が得られたチャート/売買機会を検討するチャートに分類しています。

修正局面ではディグリーの変化/トレンド転換が起こっていないことや延長を警戒しなくていい動きであることを確認し、トレンドの再開に乗るための分析を重視しています。


市場間分析

リック・ベンシニョール『魔術師たちのトレーディングモデル』にはデマークやポーザーが書いている章がありますが、『デマークのチャート分析テクニック』、『Applying Elliott Wave Theory Profitably』と比較すると大したことは書いてありませんでした。

しかし、第2章のジョン・マーフィーが書いている「市場間分析を利用したトレンド予測法」は『市場間分析入門』を読んでいない身では非常に面白かったです。

ポーザーも市場間分析はするべきとも書いているため、EURGBPやAUDNZDなどのクロスの分析だけではなくて、比較チャートやレシオやスプレッドも見るようにしています。

Tradingviewでは表示可能なチャートは加減乗除が可能で、チャートに直に入力したり、Watchlistに式を保存し、表示することが出来ます

例1 : US10Y - JP10Y

金利差

例2 : (EURUSD + GBPUSD) / (AUDUSD + NZDUSD + CADUSD)

欧州通貨/資源国通貨レシオ

例3 : AGG(米国総合債券市場ETF) / HYG(ハイイールド社債ETF)

S&P500やSPY(S&P500 ETF)と逆相関になることが多く、VIXやVXX(VIX ETF)よりも波動分析がしやすい


更新・表現・表記

サイトで継続して更新しているものは以下の4つのグループです。

Chartのページでその他とあるものは時々更新するものです。

Goldではなくて、Silverを採用する理由は金が3桁になるカウントをして、銀にも同じようなカウントするとゼロ以下になる場合が出てくるので、銀の方が分かりやすいと考えているからです。

資源国通貨では豪ドルが私がトレード可能な通貨ペアが多いため、多く採用しています。

ダウは超長期波形が5波動構造なのか分からないので採用していません。


四半期更新として3,6,9,12月の4回、ほぼすべてのチャートと季刊レポートを更新する予定です。
このとき以外は大きな動きや、高値・安値更新があったときに更新することが多いです。

トレンドの継続を想定している場合、茶色の水平線と「One Two Three」/「Take Five」であったり、[5/7],[n/m]という形でチャート上に記すことが多いです。

ある市場で修正が起こったとき、別の市場ではトレンドが再開していることがあります。
このようなときの更新では、どちらにも「5」が出現していても、修正のチャートには「5」に関する表記はせずに、トレンド方向のチャートだけにすることがあります。

ただ予想しているチャートは、同じグループ/関連市場で「5」が出現しているものを手がかりにカウントや矢印を記入しています。
カーブ矢印は「5」が出現しているもの/出現すると予想できるものに使用しています。

インジケーターのパラメーターは「18」を使用しています。
これは4時間足に「18」を使うと3日分になるからで、他の時間枠でもそのまま「18」にしています。


ツイッターではサイトで継続して更新しないもののチャートをツイートすることがあります。


傾向

一度「5」が出現した場合、否定されるまで/否定される可能性が高くなるまで見方を変えないことが多いです。

先導している市場を重視しているため、出遅れている関連市場もその方向でカウントします。そのため完全に独自の理由で動いている場合はよく手のひら返しをします。

原則、1 - 2 - (1) - (2)というカウントは極一部の市場・局面だけですることにしています。

イレギュラーなフラットやトライアングルは明らかになってから/可能性が高くなったと思ってからしかチャートに記さないことが多いです。

3波構成に関しては(w) - (x) - (y) - X - (w)が起こったときに、次の(x)と(y)が起こることを想定し、(w) - (x) - (y) - (x) - (z)も明らかになってからしかカウントしません。

価格予想に関しては、おおまかな目標としてFE100/FR50を利用しています。
3波と5波でいうフェイラー/トランケーションのようなことが起こったり、目標に届かないことを事前に想定することは基本的にありません。

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